こんにちは、きくたまchのたまごです。
今日は、リード作成に使う糸について解説しますね。
リードには必須の糸
葦のリードには、ほぼすべてに糸が巻かれています。
![](https://www.oboe-blog.com/wp-content/uploads/2020/09/IMG_5275-3-1024x1024.jpg)
レジェールという樹脂のリードには糸は巻かれていません。
![](https://www.oboe-blog.com/wp-content/uploads/2020/09/スクリーンショット-2020-09-07-14.25.53.png)
また、最近糸の代わりに使えるテープのようなものが開発されました。
K.GE社の製品です。
実際に使っている動画もあるので、ぜひ見てみくださいね。
これだと糸を巻く手間が省かれてかなり手軽な気がします。
楽器屋さんにはリード用の糸が売られていて、他のリード工具や材料を買うついでに、それも買ってしまうのが一番手っ取り早いですが…
リード用の糸でなくても大丈夫なんです。
手芸屋さんで売っているものや、百均のものを使う方もいます!
リード作りに慣れてくると、自分の好きな色を求めて、リード用じゃない糸で使えそうな糸を探したりしますね。
今回の記事では、リード作成に使う糸の種類と特徴について解説しています。
リードで使う糸の種類
リードで使う糸の種類は主に3種類です。
他にも使っている方もいらっしゃると思うのですが、今回は主に3種類について、それぞれの特徴を解説します。
・ナイロン
・絹(シルク)
・ポリエステル
割合としては、ナイロン55%、絹(シルク)40%、ポリエステル5%…といった感じだと思います(当社調べ)。
楽器屋さんにリード用として販売されているのは、ナイロン80%、絹が20%並んでいる印象です(ポリエステルはみた事がない)。
では、それぞれの特徴と巻く時の注意点を解説していきます!
ナイロン
一番一般的だと思われるナイロン糸です。
![](https://www.oboe-blog.com/wp-content/uploads/2020/09/IMG_5712.jpg)
ナイロンの特徴
・比較的太め(特にリード用)
・伸縮性に優れている
・切れにくい
・巻きやすい
・水に濡れても変化しにくい
ナイロンはとても伸びるので、リードで使う時もとても巻きやすいです。
隙間が生まれにくく、息漏れも防ぎやすいです。
リード用として売られているものは太さがあるので、巻く回数も少なく抑えられます。
ナイロン糸を巻く時の注意点
![](https://www.oboe-blog.com/wp-content/uploads/2020/09/pop_chuui.png)
ナイロン糸は比較的、力をかけても切れにくいです。
なので割と力をかけて巻く方にはおすすめなのですが、ふと油断すると糸を引っ張る力で巻きかけのリードが飛んでいってしまいます(笑)
あと、力をかけることで、チューブの金属の部分が変形してしまう事があるので、持っている方はマンドレルを使用して糸巻きをしましょう。
![](https://www.oboe-blog.com/wp-content/uploads/2020/09/IMG_5713.jpg)
マンドレルはそれぞれのチューブ専用が売られているので、ご自分が使っているチューブに合ったマンドレルを使用するようにしてください。
チューブを変えたらマンドレルも買い替えましょう!
絹(シルク)
見た目が美しい絹糸ですね(写真は美しくないです…すみません)
![](https://www.oboe-blog.com/wp-content/uploads/2020/09/IMG_5714.jpg)
絹糸の特徴
・伸縮性はない
・切れやすい
・音色が柔らかくなる
・見た目が美しく仕上がる
・毛羽立ちやすい
・水に濡れると縮みやすい
リード用として売られているものは、ナイロンよりは少しお高めな印象です。
音色にこだわって使う方が多いです。
切れやすいために力加減が重要となり、ケーンの振動を止め過ぎないためです。
手芸屋さんや百均のものを使う方もいて、バリエーションが豊富ですね。
糸って買うとずっとその糸が続きますが、百均だと手軽に色を変える事ができて、リードケースも華やかになりますね。
リードによってパッとみて違いが分かるように糸で区別する時にも便利です。
絹糸を巻く時の注意点
![](https://www.oboe-blog.com/wp-content/uploads/2020/09/pop_chuui-1.png)
とにかく絹糸は繊細で切れやすいです。
![](https://www.oboe-blog.com/wp-content/uploads/2020/08/business_man1_1_smile-e1597929106667-150x150.png)
絹糸が切れないくらいの力加減が良いよ!
とおっしゃる方もいます。
あと、巻き終わった後に息漏れがしやすいです。
それは、絹糸の繊維がとても柔らかく隙間が生まれやすいからだと思います。
なので、巻く時には糸をねじって糸の中の隙間を少なくしながら巻くと、糸の強度も上がり、息漏れも防ぐ事ができます。
特徴にも書いたように、絹糸は水に弱いので、蜜蝋(ミツバチの巣を構成する蝋を精製したもの)を糸に塗りながら巻く事で、水に強く、また強度も上がり、息漏れを防ぐこともできます。
ポリエステル
![](https://www.oboe-blog.com/wp-content/uploads/2020/09/IMG_5715-3.jpg)
ポリエステル糸の特徴
・比較的安価
・細いものが多い
・非常に強い
・伸縮性がない
・色が豊富
ポリエステルを使っている方は少ないと思います。
リード用といて売られているものは見た事がありません。
ですが、手芸屋さんでは一番ポピュラーではないかなと思います。
なので、色のバリエーションも豊富で好きな色を選べます。
私はナイロンを好んで使っていますが、この色綺麗!と思ったらポリエステルなことはよくあります(笑)
ポリエステル糸を巻く時の注意点
![](https://www.oboe-blog.com/wp-content/uploads/2020/09/pop_chuui-1.png)
ナイロン糸と見た目は似ているのですが、伸縮性が全くありません。
糸としての強度は高いですが、ナイロンと同じ力で引っ張るとすぐに切れてしまいます。
水には強いので蜜蝋を塗る必要は特にありません。
まとめ
以上がリード作成で使う糸の、種類と特徴でした。
まとめると…
・糸の種類はナイロン・絹・ポリエステルが主流
・ナイロンは伸縮性があって巻きやすい
・絹糸は切れやすいが、音色重視
・ポリエステルは色が豊富
巻きやすい・巻きにくいと書いちゃいましたが、あくまで私目線です。
巻くのはぶっちゃけ”慣れ”なので、慣れて力加減が分かるとどの糸でも大丈夫ですよ。
あと、おすすめなのが、自分の好きな色の糸を使う、という事です。
![](https://www.oboe-blog.com/wp-content/uploads/2020/09/lgbt_rainbow_heart.png)
好きな色を使うだけで、テンションが上がりますし、モチベーションになります。
リードケースを開けたら、好きな色のリードが揃っているのはとても見た目が美しいです。
(リードの良し悪しはおいといて…笑)
糸を巻くのも練習が必要です。
ぜひたくさんリードを作って、いろんな糸を使ってみましょう!
それでは!
きくたまch
ブログ担当
たまご
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