音楽大学・芸術大学のメリット&デメリット

オーケストラ

みなさん、こんにちは!

音楽大学や芸術大学音楽学部に進学を考えている方、いらっしゃいませんか?

でも、

親御様
親御様

音大は学費が高いし、就職に困るぞ!

と、ご両親や周りの方に反対されている方も多いのではないでしょうか。

音楽大学の学費が高いのは事実…しかしそれには理由があります。その高い学費を無駄にしないよう、音楽大学や音楽学部(以下、音楽大学にまとめます)のメリットとデメリットについて、今一度考えてみたいと思います。

納得して進学するために、この記事がお役に立ちましたら幸いです。

そもそも音楽大学とは

音楽大学とは、そもそもどういうところなのか。音楽大学は、文字通り「音楽を専門に学ぶことができる大学」です。

大学全体として音楽に絞られていますが、詳しくみていくと、専攻の違いや学ぶ分野の違いがあります。ここは他の大学とも同じですよね。

では、早速メリットから見ていきましょう。

音楽大学のメリット

大学によって違いはもちろんありますので、もっと詳しく知りたい方は各音大へ問い合わせてみてくださいね。

①設備の充実

練習室

まず挙げられるのが練習室です。音大生といえば毎日の練習がつきもの。授業以外の空き時間は、個人の技術向上のための練習時間となります。

その時に使うのが練習室なのですが、小さな部屋から大きな部屋まで、音大にはたくさん練習室があります。

自宅でも練習できる、という方も多いと思いますが、大学では周りへの音漏れを気にすることなく、集中して取り組むことができます。

そもそも自宅では音が出せない(金管楽器や打楽器など)方も多いので、練習室は活用すべきですね。

練習室の争奪戦が始まることも。

ホール

音大以外でも講堂などの広い部屋はあると思いますが、コンサートに適した音響の良いホールが音大にはあります。

学外でホールやサロンを借りようと思うと費用や手間がかなりかかりますが、学内にホールがあることで気軽に演奏会や発表会をすることができます。

コンクールのためにホールで吹く練習もできますし、本番を想定して広い空間で演奏できることは音大生にとって、かなりメリットです。

②豊富な実技授業

個人レッスン

自身の技術向上のため、また音大受験のために個人レッスンを受けている方も多いと思いますが、音大では個人レッスンも授業として組み込まれています。

また、自分の先生だけでなく同じ楽器の他の先生や他の楽器の先生などにも出会うことができますので、視野がぐっと広がります。

吹奏楽

今まで中学高校の吹奏楽部に所属していた、という方も多いのではないでしょうか。

吹奏楽も授業の一環として組み込まれています。

今までの部活では、演奏会に向けて毎日、そして長い期間同じ曲を練習していたと思いますが、大学の授業では進度が早く、たくさんの曲に触れることになると思います。

先生のレッスン(合奏)があり、合奏の中での技術や精神を養います。

オーケストラ

こちらも合奏の授業で、弦楽器も入ったオーケストラの授業があります。

私は大学に入るまで吹奏楽人間だったので、大学で初めてオーケストラに参加しました。

吹奏楽とは全然違う響きに最初はとても戸惑ったのを今でも覚えています…

弦楽器、管楽器、打楽器の方は卒業後にプロオーケストラへの入団を目指す方が多いと思います(プロの楽団で考えると、圧倒的に吹奏楽団よりオーケストラの方が多いです)。

なので、オーケストラの授業が役に立つこと間違いなしでしょう。

室内楽(アンサンブル)

吹奏楽部時代にもアンサンブルをしていた(アンコンとかありましたよね!)方も多いと思います。

今、アンコンでは管打◯重奏のような金管木管打楽器混ぜこぜのアンサンブルが多いですが、おそらく音楽大学では金管、木管、打楽器それぞれに分かれた室内楽の授業が行われているのではないでしょうか。

かなり大学によって違いがあると思います。

私は大学に入って授業で木管五重奏に取り組むようになり、授業とは別で学生同士でも木管五重奏を組むようになり今でも活動しています。

木管五重奏は曲数がかなり多く、活動の幅がかなり広いので、音楽大学に入ったら仲間とぜひ木管五重奏を組んで活動してみてください。もちろんその他の編成も良いですね!

③大勢の同志が身近にいる

音楽大学の一番良いところは、すぐ近くに同じ目標を持った仲間が大勢いることです。

音楽は別に音大に行かなくても勉強(個人でレッスンを受けるなど)できますし、音大に行ったからと言ってプロに必ずなれるわけではありません。

しかし、一人で日々練習し続け、プロを目指すというのは本当に大変なことだと思います。

励まし合える仲間がいると、モチベーションを保つことにも繋がりますし、悩みを相談することもできます。

同じ楽器や違う楽器の仲間からアドバイスをもらうこともできますし、一緒に高め合える存在というのは本当に有り難いものですね。

④学生の時から仕事ができる可能性が増える

音大生というのは特殊なもので、学生の時から仕事に関わることもあります。

エキストラといってプロのオーケストラや吹奏楽団に客演したり、レストランや福祉施設で演奏したり、中高の吹奏楽部のレッスンをしたり…

このようなお仕事をもらうには、人からの紹介、つまりは“コネ”です。

音大生はタテの繋がりもかなり密だと思います。卒業生の先輩からお仕事をいただいたり、先生からいただいたり…こういうチャンスは音大生の方が圧倒的に多いと思います。

音楽大学のデメリット

さてさて、こちらの方が知りたい方が多いと思います。音楽大学のデメリット。

①学費が高い

音楽大学は他の大学、他の学科に比べて学費が高いです。

国公立だとそんなことはないですが、私学は年間200万円ほど必要となります。

もちろん大学や学部、学科によって異なりますので、もし進学を考えている大学がある場合は、ぜひその大学の学費についてはよく調べておいてください。

初年度は入学金もありさらに高額となります…

都内の大学の一例ですが、東京都調布市にある桐朋学園大学は、4年間でおよそ8,626,400円がかかります。

池袋や代官山にキャンパスを構える東京音楽大学は、4年間でおよそ8,738,000円の学費が必要です。

その他に楽器にかかる経費ももちろんありますし、やはり「学費が高い」という事実は否めませんね。

なぜ学費が高い?

では、なぜこんなにも音楽大学や音楽学部は学費が高くなるかというと、厳密にいうと学費以外に「施設維持費」(施設設備費など言い方はさまざま)がかかるからです(上記の各大学の学費は、この施設維持費を含めたものです)。

メリットの項で書いたように、音楽大学には特有の施設がたくさんあり、それらを維持するためにはどうしても費用がかかってしまいます。

清掃などももちろんですが、ピアノの調律費や管理する人件費などもかかってしまうわけです。

学費でひとまとめにしてしまいましたが、実は学費の他にお金がかかってしまうために、大学に通うためのトータルの費用=学費が高くなってしまうんですね。

しかし、諦めるのはまだ早い

学費が高いのはご理解いただけたかと思います。では、そんなお金は出せない!という方は、音楽大学は諦めないといけないのか…というと、そういうわけではありません。

学費の高い私立大学ですが、返さなくてはいけない奨学金とは別に、その多くで学費免除制度があります。

入学する以前にコンクールなどで入賞していたり、入試の成績が良かったり、各大学で精度は異なりますが、学費全額を免除してくれる場合もあります。

学費全額免除だったら、国公立に通うよりも安く大学に通えるかも?しれません。

学費は免除だけど施設維持費は負担する、など大学によって様々な制度がありますので、ぜひ調べてみてください。

②就活する学生が少ない

他大学ではほとんどの学生が大学卒業後、就職するか大学院に進学すると思います。

ですが、音楽大学の学生はそれに加え、就活をせず卒業後フリーランスとして演奏活動を続ける人もいます。

周りがインターンや就活を始めて、その波に乗って自分も就活を!…という就職に向けての自然な流れが音楽大学にはないような気がします。

私は卒業したら就職する!と決めている方は、周りの音大生に流されることなく、就活を貫いてください!

メリット&デメリットはその人次第

これは、音大にかかわらず、どんなことでも言えることですが、そのメリット・デメリットを生かすも殺すも本人次第、ということになります。

音大は学費が高いわけですが、その分施設を十分活用できれば、決して高くはない学費だと思います。むしろ、ホールを使って発表会をしたり、自宅で練習できない朝早くや夜遅くに練習することで、かなり有効活用できると思います。

練習室を使わず4年間過ごしてしまったら、それは学費が高いと言わざるをえません。本当に「どう大学を活用するか」ですね。

私も大学に入る前、私の先生によく言われていました。「周りに流されず、しっかりと練習し大学の施設を有効活用すること」と。

音大に進学を考えている方は、ぜひ大学に進学したご自身を想像してみてください。

大学生といえば、華のキャンパスライフ☆…というのももちろん憧れるものです。練習ばかりで面白くない学生生活というのも今後の人生においていかがなものか…

うーん、難しい。

とにかく、音楽もキャンパスライフも後悔のないように過ごしてほしいと思います!!!(無理矢理まとめ)

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